内蔵ストレージ64GB問題のXperia 1は、自身の魅力を殺している。

docomoは5月16日、SONY製スマートフォン「Xperia 1」を発売することを発表した。

docomoに先行してSoftBankとauからも発表されたため、Xperia 1の発売がついに3キャリア揃ったことになる。

ところで、3キャリアから発売されるXperia 1には大きな問題がある。それは、内蔵ストレージが64GBであることだ。

Xperia 1は海外でも発売される予定であり、この海外版の内蔵ストレージは128GBである。つまり、国内版の内蔵ストレージは半分になってしまった。

過去のXperiaでは64GBでも問題なかったかもしれないが、今回のXperiaは、内蔵ストレージの大きさがXperia 1自身の魅力を活かすための重要な鍵となっている。

なぜ内蔵ストレージストレージが重要なのか。それは4Kコンテンツと関係があるからだ。

4K動画視聴には大容量ストレージが必要

Xperia 1は、4K解像度相当のディスプレイを搭載している。それもHDR対応の有機ELディスプレイと非常に高品質である。

せっかく素晴らしいディスプレイなのだから、例えば、4K動画の視聴は非常に素晴らしい体験となるだろう。

ところで、4K動画を視聴したいとき、一般的には4K動画コンテンツはデータ容量が多い。スムーズな再生のために、ストリーミングではなくダウンロードしてから見る人がいると思う。docomo版Xperia 1は、受信時最大1576Mbpsに対応しているが、この理論値は一部エリアに限られるし、すべてのエリアで十分な実効値が得られるとは限らない。また、モバイルデータ通信量の節約の面でもダウンロードは有効だ。

動画を保存するということは、大容量なストレージが欠かせない。長い動画ほど、多い本数ほど、内蔵ストレージは必要になってくる。

動画撮影にも大容量ストレージ必要

ディスプレイに加えて、強化されたカメラも強化された。Xperia 1には、シネマ撮影専用機能「Cinema Pro」がある。ソニーの映画撮影用プロフェッショナルカメラ開発チームが画作りや操作画面を監修した機能で、映画さながらの画作り・質感・色表現を楽しめる。これほどの機能を詰め込んだのだから、沢山の動画を撮って欲しいという願いを感じる。

ところが、動画を撮れば撮るほど大容量な内蔵ストレージは必要である。4K解像度での撮影なら、なおさらデータ容量を食う。

microSDを足せば良いというわけではない。

このように、Xperia 1の魅力を活かすためには大容量ストレージの存在が必要不可欠である。

内蔵ストレージが足りないならばmicroSDを使えば良いのでは、という意見があるかもしれない。しかし、microSDと内蔵ストレージには転送速度の違いがある。

海外版Xperia 1の使用によると、内蔵ストレージの規格はUFSと明記されているので、国内版も同様であると考えられる。バージョンは書かれていないので、ハイエンドスマートフォンで一般的に使われるようになったUFS 2.0と仮定する。

最もスペックが高いビデオスピードクラス90のmicroSDカードの最大読み出し速度は約2Gbpsだが、UFS 2.0の転送速度は約11Gbpsであり、大きな速度の差がある。快適に動画の書き込みや読み込みを行うには、転送速度が速いに越したことはない。

また、microSDを使うにしろ、別途ユーザーに購入させることを強いることになる。(使いまわしてるならば問題ないが。)

4Kを楽しむ上では大容量ストレージが必要

4Kコンテンツという1つの点に絞って内蔵ストレージ問題に触れたが、スマートフォンの用途は人によって様々である。Xperia 1を買っても、ユーザー全員が上述してきたような使い方をするわけではない。

しかし、今回のXperiaはディスプレイとカメラに力を入れている。せっかくのこの魅力を活かためには、どうせなら海外版と同じ容量の内蔵ストレージを搭載すべきだったのではと思った次第である。

参考:SONY東芝メモリケータイWatch