ZenFone 5Zをレビュー。Snapdragon 845・6GB RAMで処理性能申し分なし。通知アイコンが少なく表示され不便。Pieアップデート後のデレステは非推奨なので要注意。

ZenFone 5Zを約1ヶ月使用したのでレビューをお届けします。

ZenFone 5Zとは

ASUSが2018年6月に発売したSIMロックフリースマートフォンです。

発売時の価格は69,800円。

同時に、CPUのグレードを落としたモデルの「ZenFone 5」も発売されました。こちらは52,800円でいわゆる普及機です。

筆者は2019年4月にビックカメラにて63,666円で購入しました。

仕様

  • 製品名:ZenFone 5Z (ZS620KL)
  • OS:発売時 Android 8.0、現在 Android 9
  • CPU: Snapdragon 845
  • RAM:6GB、LPDDR4X
  • 内蔵ストレージ:128GB、UFS 2.1
  • ディスプレイ:6.2インチ、Super IPS+、Gorilla Glass 3
  • 画面解像度:2,246×1,080、19:10
  • 背面カメラ:デュアル 1,200万画素(f1.8) + 800万画素(f2.2/120°広角)
  • 前面カメラ:800万画素
  • バッテリー:3,300mAh
  • 端子・スロット:USB Type-C(USB 2.0)、nanoSIM×2、microSD(SIM 2と兼用)、3.5mmイヤホン
  • センサー:GPS(GLONASS、BeiDou、Galileo)、
    加速度、 電子コンパス、光、近接、ジャイロ、指紋、RGB、NFC(Type A/B)
  • LTE:B1/2/3/5/7/8/18/19/28/38/39/41(3CCA可)
  • W-CDMA:B1/2/3/5/6/8/19
  • GSM/EDGE:850/900/1,800/1,900MHz
  • 無線LAN:IEEE802.11 a/b/g/n/ac
  • Bluetooth:Bluetooth 5.0
  • サイズ:約153×75.6×7.7mm
  • 重量:約165g
  • カラー:シャイニーブラック、スペースシルバー
  • 製品ページ:ASUS

外観

背面。従来からのZenFoneにある同心円状の模様は5でも健在である。
電源ボタン側側面。ちゃんと届きやすい位置にボタンは配置されている。
SIMカードスロット側側面
上面
底面
全面。
カメラの出っ張りは気になるものの、ケースを装着すれば問題ない。
背面下部の文字

良いところ

  • PieになってAntutu Benchmark スコアが20,000点上昇。(AIブーストオン時)
  • 従来のZenFoneの幅広な物理ナビゲーションバーが廃止。ソフトウェアキーになり適度な幅で操作しやすい。
  • カメラがZenFone 3より綺麗に。
  • 国内で買えるSnapdragon 845・SIMフリーの競合スマホの中では最安。
  • RAM 6GBなので、アプリをたくさん立ち上げてもバックグラウンドで落ちない。
  • 適度に横幅があるので、活字が読みやすい。
  • 内蔵ストレージがUFS 2.1で読み書きが速い。アプリインストール時に顕著。
  • 薄い。軽い。
  • 指紋認証がそこそこ速い。
  • BluetoothイヤホンなどをLDACで接続できる。
  • Wi-Fiテザリングで5GHzが利用可能。
  • Android 9の新ナビゲーションバーを旧デザインに戻せる。

Pieにアップデート後、Antutu Benchmark スコアが少し上昇した

出荷時はAndroid 8.0 Oreoでしたが、2019年4月にAndroid 9 Pieのアップデートが開始されました。

AIブーストオン時でアップデート前後のAntutu Benchmark のスコアを比較すると、約20,000点の上昇となりました。

Android 8.0(AIブーストオン)
Android 9(AIブーストオン)

ナビバーの物理キーが廃止・ソフトウェアキーに

3 Max 5.2やMax Plus (M1)などを除き、ほとんどのZenFoneは画面外部の物理キーによるナビゲーションバーでした。しかも、ボタン同士の間隔が広いため片手による操作は難しいものでした。

5Qも含むZenFone 5シリーズは、全種ソフトウェアによるナビゲーションバーになり、ついでにアイコン同士の間隔も狭くなり操作が楽になりました。

余談ですが、ディスプレイが従来機より縦長の機種(Live()やMax()シリーズなど)もソフトウェアによるナビゲーションバーになりつつあります。

ZenFone 3のナビゲーションバー

カメラは綺麗。3比で暗所にも強くなった。

カメラ性能はZenFone 5ZとZenFone 5で全く同じなので、ここで述べることはZenFone 5にも言えることです。

作例は全てオートで撮影しました。

カメラで撮影した写真の品質が従来のZenFone、少なくともZenFone 3よりは良くなったので驚きました。

特に、夜の撮影です。ZenFone 3では光が潰れて全然綺麗に撮れていませんでした。それがZenFone 5Z(5)ではかなり綺麗に撮れるようになりました。

ZenFone 3 ZE552KLで撮影
ZenFone 5Z メインカメラ

ただし、広角側のカメラになると画質が落ちます。広角側の仕様が800万画素f2.2なのでメインカメラの1,200万画素f1.8よりも解像度が小さく、暗所への強さが弱いからです。

ZenFone 5Z 広角側カメラ

そんな広角側カメラでも、明るいところの撮影では画質の劣化は気にはならないレベルになります。

ZenFone 5Z 広角側カメラ

食べ物に関して、店内の照明に見た目が左右されることがあるものの、普通に綺麗に撮れると思います。

ZenFone 5Z メインカメラ
ZenFone 5Z メインカメラ
ZenFone 5Z メインカメラ

ところで、ZenFone 5と5Zでは、AIによる被写体の判定機能が加わりましたが、この機能はオフにすることができません。なので、AI機能のオンオフによってどんな違いがあるのかが検証できません。

また、判定の精度が微妙なときがあり、体感で約1/3の確率で誤判定を起こしていると思います。

良くも悪くもないところ

  • 液晶の発色は普通。しかし、色相や彩度は調整可能。
  • バッテリーの持続時間は普通。使えば減る。ゲームや動画を見なければ1日持つ。スリープ時の減りが少し多い。

良くないところ

  • SIMを2枚刺した状態で電話するとき、ボタンに事業者名が表示されないので、何のSIMで電話をかけようとしているのかわかりにくい。
  • ノッチの左右に表示可能な通知アイコンの数が少ない。
  • バックグラウンドアプリの制御を行う設定が、ASUSとAndroid標準とで2つある。
  • ASUSの方のバックグラウンドアプリの起動を制御する設定の場所がややこしい。
  • 最大輝度が低めなので、屋外で画面が見づらいことがある。
  • 画面下部のベゼルが太めなのが気になる。
  • 画面上端中央かノッチ右側からステータスバーをスワイプすると、クイック設定パネルがフルに展開されてしまう。
  • 広角カメラは画質が少し落ちる。
  • Android 9になってから、ホーム画面への遷移時のアニメーションが消えた。
  • カメラのAI判定をオフにできない。
  • AIブーストの効果があまり実感できない。
  • FMラジオアプリがアプリ一覧にない。イヤホンを刺したときだけにアプリが起動する。
  • ハイエンド機なのに防水防塵ではない。
  • ハイエンド機なのにGorilla Glassのバージョンが発売当時の最新の5ではない。
  • 標準ランチャーアプリで、未読数表示が出せないアプリがある。

どっちのSIMで電話をかけようとしているのかわかりにくい

SIMを2枚刺した状態で電話アプリを開くと、コールするボタンには「SIM1」か「SIM2」しか表示されません。

例えばHuawei P20なら、ボタンに通信事業者名も表示されるので迷いません。

ノッチの左右に表示可能な通知アイコンの数が少ない

ノッチの幅があるためか、表示できる通知アイコンの数が少ないです。

DSDV時にはピクトアイコンが2つ出るため、ノッチ左側には通知アイコンは1つしか表示できません。

通知アイコンが多くなった場合は、1つ目のスペースに「…」アイコンが表示され、ステータスバーをタップするかスワイプして展開するかで通知が表示されます。ノッチ右側のスペースも同様です。

個人的に不便なのは、日中におやすみモードにしたとき、おやすみモードアイコンが表示されないため、夕方に解除し忘れてしまうことがあります。

バックグラウンドアプリ制御設定がいろいろややこしい

バックグラウンドアプリの制御に関する設定が、Android標準の制御(電池の最適化)と、ASUSの自動起動マネージャーの2種類があります。それぞれの説明を読んでみると、以下のとおりです。

電池の最適化
最適化ON:「電池を長持ちさせるためのおすすめの方法です。(原文ママ)」
最適化OFF:「アプリによるバックグラウンドでの電池使用は制限されなくなります。(原文ママ)」

自動起動マネージャー
自動起動無効化時:「自動起動を無効にすると、特定のアプリでは通知が遅くなる場合があります。これを回避するには、自動起動を再度有効にしてください。(原文ママ)」
自動起動有効化時:「自動起動は、デバイスのメモリーを使用します。これを回避するには、自動起動を無効にし続けてください。(原文ママ)」

両者とも似たような機能なので、正直なところ違いがわかりません。

なので、アプリをバックグラウンドで動作させたいとき、自動起動マネージャーの自動起動有効にし、うまくバックグラウンドで動作していない場合には電池の最適化をオフにしています。

自動起動マネージャーの場所が不便

設定→電池に電池の最適化はあります。しかし、自動起動マネージャーは、設定→電池→PowerMaster→自動起動マネージャー、またはアプリ一覧からモバイルマネージャー→PowerMaster→自動起動マネージャーを辿らなくてはならず、少し手間がかかります。

クイック設定パネルに自動起動マネージャーを配置可能ですが、そんなに頻繁に使いませんし、設定したいときにわかりやすい位置に設定を設置してほしいと思いました。

検証不十分

  • 3Dゲームは、ほとんどのタイトルで快適にプレイできると思う。少なくとも、Traffic Rider(バイクレースゲーム)は快適にプレイ可能だった。

その他機能の紹介

  • 3CCA可能。
  • 標準カメラアプリにGoogleレンズが内蔵。
  • ノッチの左右を黒く塗りつぶしでき、ノッチを隠せる。
  • ウェブサイトをオフラインに保存可能な「ページマーカー」。
  • 2つのアカウントを同時に使用できる「ツインアプリ」。(対応アプリはInstagram、LINE、Playゲーム、Twitter、YouTube、Facebook、Linkedin、Messenger、Pinterest、Pokemon GO、PUPGなど)
  • 対応アプリで美顔補正しながら動画配信ができる「美人エフェクトLive」。対応アプリはYouTube、Instagram、Twitter。
  • ダブルタップで画面を点灯・消灯。スワイプでも点灯可能。
  • 画面を見ている間はスリープまでの時間が延長される「スマートスクリーン」。
  • 指紋センサーのスワイプで通知画面を展開可能。
  • 端末を持ち上げてスリープ解除可能。
  • Googleドライブ100GBを無料でプレゼント(1年間有効)。

Pieアップデート後のデレステは不具合あり

リズムゲーム「アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ(通称デレステ)」について、Android 9 PieにアップデートしたZenFone 5Zでは不具合の報告が多々上がっています。

ノーツとBGMのタイミングがズレたり、BGMが途中で途切れることが起こります

Twitterで「ZenFone 5Z デレステ」を探す

公式な対処方法は案内されていません。ZenFone 5Zでデレステを続けるためには、OSアップデートを行わず、Android 8.0 Oreoのままにしておく必要があります

ハイエンドで快適だが、少しクセがある。

欲しい目的があり買いました。RSSリーダーで取得したウェブサイトを読むためにブラウジングが快適にでき、快適にTwitterができることです。これ以外の用途を満たす目的はありません。結果、上記の2つの目的を果たすことができました。

購入前に調べてなかったので、カメラの撮影品質も良くなってたことは嬉しい点です。

また、背面のデザインの主張が強めなので、スマートフォンにあまり詳しくない人に見せたらかっこいいと言われました。人によっては中華スマホっぽいと言ってデザインが好みではないと言う人もいますが、筆者は好きです。

不満な点として、これまでに述べたように、通知アイコンのレイアウトが悪いことと防水防塵ではない点です。

次いで、万人受けするスマートフォンかと聞かれたら、少し難しいと思います。インターフェースが悪かったり、バックグラウンドアプリに関することなどは設定が必要だからです。

次期ZenFoneでは、もう少しユーザーの使い勝手を向上させたものになってほしいです。